木の国・和歌山から届いた熊野の木々が香る鍋敷き&コースターギフト

紀州・木の国、熊野の木々を使った小物やオーダー家具から、店舗の内装デザインなど、幅広い提案を行う杢美(もくはる)の新しいギフトセットの販売がスタートします。熊野の木を使った鍋敷き&コースターは、檜を削ったカンナ屑に包まれて届きます。ギフトを開けると、ふわっと瑞々しい木の香りが広がる五感に響くギフトが完成しました。
今回ムードマークでは、紀伊半島にある新宮市を訪ね、杢美の倉谷良太さんと田村優里香さんにお話を伺ってきました。
木材で栄えた町・和歌山県新宮から、もう一度木材業界を盛り上げたい


2017年にブランドをスタートさせた杢美は、もともと地元で営む建築会社の中で承っていた家具やインテリアデザインの業務を一事業として独立させ誕生したオーダー家具と木製雑貨を製作・販売するブランドです。
杢美の母体となる建築会社でも、お客さまの要望に合わせて食器棚など造作家具を作ったり、家を建ててくださったお客さまに無垢の一枚板のテーブルをプレゼントしてきた経緯がありました。
杢美は木材を活かしたデザインで、衰退しつつある木材業界をもう一度盛り上げたいという思いで杢美を立ち上げたといいます。
「杢美のある新宮市は、和歌山県の中でも陸の孤島と言われるような僻地。新宮市が木で栄えた町だという意識なくこの町で育ちましたが、一度町を出てからこの土地に帰ってくると、木の町だったんだなと再認識しました」と倉谷さん。
紀州熊野地方は、柱や梁などの建造材に適した良質な木材が育つ場所です。和歌山県は¾の土地が森林で覆われており、古くから木材を組んで作った筏を熊野川の流れに乗って、山から新宮に運んできた歴史があります。

和歌山に所縁のある「ヤタガラス」をモチーフにギフトをデザイン

今回、ムードマークで販売する杢美のギフトは、豊かな森林が広がる土地・和歌山に所縁のあるモチーフ「ヤタガラス」をモチーフにした鍋敷きとコースターのセット。
ヤタガラスは、日本サッカー協会のシンボルマークにも採用されている三本足のカラスのこと。三本の足は、天・地・人を表していると言います。日本神話にも登場するヤタガラスの像が、和歌山県にある熊野本宮大社(和歌山県田辺市)に飾られていることから、和歌山でヤタガラスを知らない人はいないと言われるくらい、広く知られるモチーフだそう。

今回ムードマークでは、ヤタガラスの鍋敷きとセットになったコースターの柄を3柄用意しました。
健やかで幸福な日々の暮らしを願うモチーフ「麻の葉」、幸運を願うモチーフ「胡麻格子」、絆や良縁を願うモチーフ「七宝」と3種類の和柄のコースターが揃います。

ギフトを贈るシチュエーションに合わせて、ギフトボックスに木製のメッセージタグをオプションでつけられるのも嬉しいポイント!木製タグのメッセージは「For you」「Thank You」「Congrats」「Happy Birthday」の4種類からお選び頂けます。
また、今回ムードマークで販売する鍋敷き&コースターは、ギフトボックスの中に木材加工の際に出たカンナ屑を一緒に詰めて、和歌山から産地直送でお届けします。
レーザーカッターで加工した時のスモーキーな香りと、熊野の檜の香りが広がる印象的なギフトに仕上がりました。

デザインを起こしたら、1点ずつレーザー加工を施していく。
繊細な図案も具現化できるのが、レーザー加工のメリット
川上から川下まで、木が循環する杢美の仕事
杢美では、木を素材にした家具や小物のデザイン・製作に加え、製材所も運営しています。
「この近くで製材所を営んでいた方から、製材所をたたもうと思っているから、杢美で継いでくれないかと打診がありました。ちょうど木を使ったモノづくりの流れが循環するような仕事をしたいと考えていたタイミングだったので、その製材所を継ぐことにしたんです。製材所があることで、木材の仕入れから自分たちで行うことになり、あとは林業さえ始めれば、木を使ったモノづくりを自分たちのところで循環させることができますね」と倉谷さん。
丸太を市場で仕入れるところから始まり、自社で製材→企画・デザイン→製作→販売と、川上から川下まで、木材を使った流れのほとんどを自社で対応している杢美。仕入れ、デザイン、加工まで自社で担えるため、細かな顧客からの要望にも応えられるのが杢美の強みです。

熊野の木材の利点は、柱や梁などの構造材にも適した素材だということ。
月に1回行われる丸太の競りで、目利きした丸太を仕入れている。

もともとは別の作業場で木の加工を行っていたメンバーも今は製材所で作業を行っている
和歌山・新宮を拠点に発信していく木の魅力

世界各国の大型客船が停泊する新宮港では、船の停泊に合わせて地元の商店が臨時の店を開いています。海外顧客からも、杢美の和柄の木製コースターは人気を集めています。
これから杢美で挑戦していきたいことを尋ねてみると「新宮を拠点に熊野の木を使った商品を外に向けて広く販売していくこと」と返ってきました。
日本国内のお客さまはもちろんのこと、レーザーカッターによる繊細な加工が施されたデザインは、海外のお客さまからも支持されています。ギフトに心を込めて贈りたいという気持ちは、どんな人にも共通する思い。丁寧に作られたアイテムだからこそ、様々な国から日本を訪ねてきた海外顧客からも人気を集めているのではないでしょうか。
杢美では、贈る人ももらった人も嬉しい木製アイテムの循環が、もうはじまっているようです。
五感を刺激し、暮らしの中で役立つ鍋敷き&コースターのギフトは、心を込めてギフトを贈りたい方におすすめしたい一品です。



Photo / Ayumi Yamamoto